褥瘡診療において、外用薬の選択は必須
適切な軟膏を使用しないと、治す傷も治らない
軟膏の基礎知識
軟膏の構成は、『基剤』と『主薬』
特に、外用療法においては、基剤の選択が重要となる。
前回お伝えした、褥瘡治療戦略、Wound Bed Preparation
中でも重要なのが、滲出液の量である。
滲出液を正しくアセスメントし正しくコントロールするためには、適切な外用薬の基剤が必要
例えば、滲出液が多い創には、滲出液を吸ってくれる“吸水性基剤”
創部が乾燥している時には、水を与えてくれる“補水性基剤”
丁度良いときには、“保湿性基剤” が用いられる。
吸水性基剤には、水溶性基剤:マクロゴール
補水性基剤には、クリーム系
保湿性基剤には、油脂性基剤:プロペト
そして、
マクロゴールが使用されている外用薬は『アクトシン』
クリームが使用されている外用薬は『ゲーベン』
プロペトが使用されている外用薬は『アズノール』
が代表的
また、『主薬』は、褥瘡治療において大きく分けて2種
“感染制御作用”と“肉芽増生作用”
これらに、基剤3種を掛け合わせて、計6種。
この6種があれば最低限戦えると言われている。
それぞれ確認しておくと、傷の処置が楽しくなる。