離島と都会を行き来する診療看護師のブログ

primary care NPとして離島での道を開拓する

単純そうで深い、高血圧管理

生活習慣病の立役者、高血圧。

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食生活や現代社会のストレスなどで皆さん血圧が上がってます。

血圧に関して少し調べてみたので、さわりを少し

 

まず血圧といっても、どこで測るかが重要

office Bp(診察室血圧)

診察室や病院で測る血圧のこと

 基準値は上140未満/下90未満

 

home Bp

家庭血圧のこと

 基準値は135未満/下は85未満

 

基準値は高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)より

 

この2つだが、臨床応用性と診断能力(予後予測能)が高い『home Bp』が優先されるのは有名。

 

しかし、『home Bp』の定義をご存じだろうか?

朝起床後1時間以内、排尿後、朝の服薬及び朝食前、晩就床前、いずれも1~2分安静後、原則2回測定し、その平均値をとる。

1機会に1回のみ測定した場合には、1回の値を用いる。

朝・晩それぞれの測定値7日間(少なくとも5日間)の平均値で評価する。

できる限り長期間測定する。

薬効持続時間や日内変動の評価ができ、日間変動などの中期、長期変動制の評価に優れる。

 

聞いたことがあるが患者さんに正確に説明できているだろうか。特に赤字の部分は曖昧な表現をする医師も多い印象。

血圧手帳を渡して血圧記録を指示するのだから、患者さんがきっちりやれるやれないは別にして正しい測定方法を伝えなければいけないと感じた。

 

そして、それでも血圧が基準以上なら治療介入が必要である。

高尿酸血症も糖尿病も生活習慣病と言われる疾患は緊急対応が必要で無い限り、基本正しい生活習慣が第1の治療

『生活習慣の修正』策を一緒に考える。

運動が少ないのか、食事が原因なのか、色々生活を確認していく。

 

それでも改善しなければ、薬物治療。

高血圧の治療薬はたくさんあるので、まず初心者は自分が管理できるだけの薬剤を引き出しに入れ、それらを確実に把握することに努める。

それぞれの特徴や作用時間、相互作用、副作用などなど

 

先ほどのガイドラインには、主要降圧薬の積極適応なども記載されているので、そちらを参考にされたい

基本的には、

A(ARB/ACE-I)、C(CCB)、D(利尿薬)がfirst choice

『A』1つをとってもたくさんあるので、一度に全てを使いきるのは無理

 

わかりやすい例としては、

『合剤を見据えて単剤を使用する』といい

イルアミクスという合剤が採用されている施設であれば、

ARBは【I:イルベサルタン】

CCBは【Am:アムロジピン

これらから使用すると良い。

 

ガイドラインでは降圧不良な場合は、同一薬剤を最高容量まで増やすのではなく、別機序の薬剤を追加することが推奨されている。

 

【イルベサルタン】から開始し、降圧不良な場合には【アムロジピン】を追加し、安定すれば【イルアミクス】1錠に切り替えることが可能。

 

これでも降圧不良な場合は、ARBの【イルベサルタン】を降圧効果の高い【Az:アジルサルタン】に切り替え、安定すれば合剤の【ザクラス】に切り替える。

 

このようにCとAを基本にしていくやり方や、心疾患などの既往があればB(β遮断薬)を、塩分過剰摂取が強い患者にはDのサイアザイド系利尿薬からなど、アレンジはその人それぞれ。

合剤に追加する薬剤も、それぞれmax doseを確認しつつ、多系統の薬剤も数種類は使用できるようになるべき。

 

生活習慣と絡む疾患は、患者指導が得意な看護師には得意分野ではないだろうか?

生活習慣病全般の改善に努める専門資格があってもいい気がする。

 

 

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