■ポイント① WBP
WBPとは、創面環境調整(wound bed preparation:WBP)といい、4つの重要項目が挙げられる。
Tissue non-viable or deficient の改善 (壊死・不活性組織の管理)
Infection or inflammation の改善 (感染・炎症の管理)
Moisture imbalance の改善 (滲出液の管理)
Edge of wound-nonadvancing or undermined の改善 (創辺縁の管理)
頭文字をとってTIMEコンセプトという
介入すべき順序もTIMEの順に行うと、どんな傷でも快方に向かう
(もちろん血流や栄養状態の影響を受ける)
WBP・・・
壊死組織を除去して、
感染を治療して、
滲出液を管理して、
創縁を整える
また、治療後半では、適切な浸潤環境を維持して良好な肉芽を形成し、上皮化を促進するMWH、Moist Wound Healing(浸潤環境下療法)が推奨される。
■ポイント②
WBPは主に外用薬
MWHは主に被覆材
急性期に重要なWBPでは、外科的デブリードマンを施行しながら外用薬の調整を行うことが望ましい。感染創には被覆材を用いてはかえって創状態が悪化することは有名だし、壊死組織があるのに被覆剤を使用する人はまずいないだろう
そして、回復期に移行した頃にMWHのために役に立つのが被覆材のイメージ
比率で言うと、、
急性期創傷 外用100%、ドレッシング材0%
亜急性期 70%、 30%
回復期 40%、 60%
もうすぐ治癒 0%、 100%
こんな具合で、傷の治り具合に合わせて、外用薬中心からドレッシング材中心になるよう調整を行うと良いだろう。