離島にいる診療看護師のブログ

primary care NPとして離島での道を開拓する

元気が出るactive輸液 『アクチット』

離島医療を離れ最前線の現場に立つと、知らない医療機器、使ったことのない薬剤とたくさん触れ合う機会があり、日々初めましての繰り返しで調べないといけないことが山積していく。。

 

これもまた人生。

 

今回は、輸液編

 

 

その名も『アクチット』聞いたことも使ったこともなかった。

見返せば、皆が持ってる【大塚製薬の輸液・栄養製品組成早見表】には書いてあった。

 

以前紹介した、『レジデントのための これだけ輸液』

には登場してなかったので、アドバンス輸液といったポジションということにしておく。

 

このアクチット。。

指導医から糖尿病症例の維持液に使えということで巡り会えた。

はじめまして。アクチットさん。

 

まだ使用経験が浅いので、DIから教えてもらう。

以下アクチット、DIより引用

 

 

見ての通り、組成は3号液

ソルデム3Aさんと同じクラス

 

普段からソルデム3Aさんを愛用していて、3号液クラスには競合となる生徒はいなかったのだが、今回アクチットさんが転校してきた。感じ。

 

アクチットさんの特徴

ずばり『マルトース入り』

 

マルトースの特徴・・・

インスリンに依存することなく細胞膜を通過し、組織内で2分子のブドウ糖となり利用される!

 

ということは、インスリン分泌が不足している、もしくはインスリン抵抗性の糖尿病症例において、ブドウ糖の吸収が阻害されることなく、高血糖となることが少なく、投与できるということ。

 

禁忌としては、

  • カリウム血症,乏尿,アジソン病,重症熱傷,高窒素血症の患者

→血清カリウム値が上昇しそうな症例

  • 高リン血症,低カルシウム血症,副甲状腺機能低下症の患者

→血清リン値が上昇しそうな症例

→血清マグネシウム値が上昇しそうな症例

には投与しないとのこと

 

投与速度は、通常成人ではマルトース水和物として1時間あたり0.5g/kg体重以下(年齢・症状に応じて適宜増減)

 

その他の注意として、血糖測定に影響を与える可能性があるとのこと

グルコース脱水素酵素GDH)法を用いた血糖測定法ではマルトースが測定結果に影響を与え,実際の血糖値よりも高値を示す場合があることが報告されている。インスリン投与が必要な患者においては,インスリンの過量投与につながり低血糖を来すおそれがあるので,本剤を投与されている患者の血糖値の測定には,マルトースの影響を受ける旨の記載がある血糖測定用試薬及び測定器は使用しないこと。

このGDH法の測定器、一覧を見る限り結構あるので、アクチットさんを採用している施設は自施設の血糖測定器を一度確認した方がいいです。

 

実際アクチットさんを使用した症例は、文字通り元気になって食べれるようになって良かった。

 

維持液の幅が広がりました。

 

投与後患者に活力が生じることを願い、「元気のよい」ことを意味する active から Actit と命名

 

 

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左腕からPICCを挿入した時のまさか。。。

当院では、肝臓外科手術前のルーティンとしてPICC挿入を行っている。

ベッドサイドで、、透視室で、、色々院内のルールなどがあるだろうが、当院では

【透視室】で【左尺側皮静脈がfirst choice】がルーティン。

 

今回、そんな左尺側皮静脈から挿入した時のできごと

 

70代くらいのおばあちゃん。

ペースメーカーが入ってる。

 

通常通り、第一関門:血管内アプローチを突破し、左鎖骨下静脈までするするワイヤーを進めていたのだが、、、

 

第二関門:ZONE Aへの留置で足を取られた。

 

透視してみると、全然胸骨右縁に進まない!!

 

ワイヤーをくるくるしたり、鎖骨下静脈辺りまで引き戻し気を取り直して何事もなかったように進め直しても、胸骨左縁で下降しやがる。

 

LITA?

Aついた?

血管に入ってない?

 

挙げ句の果てには、あざ笑うかのように、左の内頚に上がる始末。。

 

二進も三進も(にっちもさっちも)いかず、数日前のCTを見直してみると、、、

 

左の腕頭静脈が・・・ない!!!???!!!???

 

 

左の内頚と左の鎖骨下静脈が合流後、、、

そのまま左内胸静脈みたいに心臓の左縁を下降しapexを周りIVCに合流している?

そんな走行。。

 

なんじゃそりゃ!?

 

あとから調べてみると、、、

#左上大静脈遺残 というものがあるらしい

 

知る人ぞ知る、、というより小児科医や循環器科医には知られてるのかも

 

いわゆる先天性の奇形らしい

 

以下、左上大静脈遺残が示唆された冠静脈洞所見 参照

左上大静脈遺残(persistant left superior vena cava: PLSVC)

左総主静脈が正常発達せず, 左内頸静脈と左鎖骨下静脈が合流後,冠静脈洞 (coronary sinus : CS)を介して右房に開口する静脈 である.

PLSVC は全人口の 0. 2%に発症し,両大血管右室起始症など先天性心疾患の約6%に合併するといわれている.一般的に,PLSVC の走行形態から中心静脈カテーテルやスワンガンツカテーテ ル,デバイス治療のリード線を挿入留置する際に注 意を要する程度で,日常生活に大きな問題とはならない.しかし,PLSVC が左房に開口する場合や肺静脈との交通例では右-左短絡を呈し,外科的治療を要する場合があるため,PLSVC が疑われた際には正確に病態を把握する必要がある.

 

ちょうどこんな感じ↓↓↓

 

経験した症例も、右前胸部にペースメーカーが入っていた。。

おそらく昔ペースメーカーを入れようとしたときにも、静脈奇形で右心系にカテーテルを挿入できなかったのでは?と悟った。。

 

左上腕静脈から穿刺した際は、この上大静脈遺残に注意しなければならない。

これを機に、事前のCTやペースメーカーの挿入履歴なんかも意識しようと思った。

 

そんな教訓を与えてくれた。

 

透視室でのPICCは移動も場所も確保しなければならず煩雑だが、こういうときには透視下でよかったと思える。

 

病院異動して、3例目のPICCで経験した、1000人に2人の奇形

 

先が恐ろしい。。

 

 

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離島では無縁の集中治療加算★手厚い医療体制を敷くICUに手厚い新加算

離島から異動して、すぐにICU所属へ

 

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ICUなんてものはもちろん島には存在せず、懐かしいなぁと

 

数年のブランクの間に、見慣れない呼吸器やTTM機器がずらっと並び、さすが都会のICUといったところ

スタッフも機械のダブルチェックを念入りに行い、ICUらしい

 

さて、僕がなぜICU所属になったかというと、令和4年度の診療報酬改定に起因するらしい。。

 

2022年度診療報酬改定

Ⅰ-3 ⑥ 特定集中治療室等における重症患者対応体制の強化に係る評価の新設

特殊な治療法に係る実績を有する保険医療機関の特定集中治療室等において、専門性の高い看護師及び臨床工学技士を配置するとともに、医師、看護師又は臨床工学技士が、 重症患者への看護に当たり必要な知識・技術の習得とその向上を目的とした院内研修を 実施するなど、重症患者対応の強化に資する体制を確保している場合の評価を新設する。

【新設】特定集中治療室管理料および救命救急入院料2・4における 重症患者対応体制強化加算

  • 3日以内の期間      750 点
  • 4日以上7日以内の期間  500 点
  • 8日以上 14 日以内の期間  300 点

 

【主な施設基準】

  1. 当該治療室を有する保険医療機関内において、重症患者の対応につき十分な体制 が整備されていること。
  2. 集中治療を必要とする患者の看護に従事した経験を5年以上有し、集中治療を必要とする患者の看護に関する適切な研修を修了した専従の常勤看護師(以下「常勤看護師」という。)が1名以上配置されていること。
  3. 救命救急入院料又は特定集中治療室管理料に係る届出を行っている保険医療機関において5年以上勤務した経験を有する専従の常勤臨床工学技士が1名以上配置されていること。
  4. 常勤看護師のほか、集中治療を必要とする患者の看護に従事した経験を3年以上有する看護師が2名以上配置されていること。
  5. (4)に規定する看護師は、集中治療を必要とする患者の看護に関する以下のいずれかの研修を受講していること。
    ア 国又は医療関係団体等が主催する 600 時間以上の研修(修了証が交付され るものに限る。)であって、講義及び演習により集中治療を要する患者の看護に必要な専門的な知識及び技術を有する看護師の養成を目的とした研修
    保健師助産師看護師法第 37 条の2第2項第5号に規定する指定研修機関 において行われる集中治療を必要とする患者の看護に関する研修
  6. 医師、(4)に規定する看護師又は臨床工学技士により、集中治療を必要とする患者の看護に従事する看護職員を対象とした院内研修を、年1回以上実施すること。なお、院内研修は重症患者への看護実践のために必要な知識・技術の習得とその向上を目的とした研修であり、講義及び演習に、次のいずれの内容も含むものであること。
    ア 重症患者の病態生理、全身管理の知識・看護
    イ 人工呼吸器及び体外式膜型人工肺(ECMO)を用いた重症患者の看護の実際
  7. (4)に規定する看護師は、地域の医療機関等が主催する集中治療を要する患者の看護に関する研修に講師として参加するなど、地域の医療機関等と協働した活動に参加することが望ましいこと。
  8. (4)に規定する看護師の年間の研修受講状況や地域活動への参加状況について記録すること。
  9. 新興感染症の発生等の有事の際に、都道府県等の要請に応じて、他の医療機関等の支援を行う看護師が2名以上確保されていること。なお、当該看護師は、(4) に規定する看護師であることが望ましいこと。
  10. 区分番号「A200-2」急性期充実体制加算及び区分番号「A234-2」感染対策向上加算 1 に係る届出を行っている保険医療機関であること。ただし、令 和5年3月31 日までの間に限り、「A200-2」急性期充実体制加算に係る届出を行っていなくても差し支えない。
  11. (4)に規定する看護師は、当該治療室に係る特定集中治療室管理料(救命救急入院料)の施設基準に係る看護配置に含めないこと。
  12. (4)に規定する看護師が当該治療室以外の治療室又は病棟において勤務した場合、勤務した治療室又は病棟における看護師の勤務時間数に含めないこと。
  13. 特定集中治療室管理料(救命救急入院料)の算定に係る治療室に入院している全ての患者の状態を、特定集中治療室用等の重症度、医療・看護必要度に係る評価票を用いて測定及び評価し、その結果、「特殊な治療法等」に該当する患者が1割5分以上であること。ただし、該当患者の割合については、暦月で6か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動にあっては、施設基準に係る変更の届出を行う必要はないこと。

 

この診療報酬の特徴は、赤字の看護師=(NP等)を看護単位に含めないというところが一風変わっている。

 

診療報酬をよく見ると、『対応体制強化加算』

 

重症患者を対応する体制を強化することでもらえる加算

→必要看護師人数 +α のこと

→α の余裕がある施設は評価しましょうというニュアンスだろうか

 

このため、ICU所属だがICUで主に働く訳ではない。

 

実際外科で業務を行い、ICUに行く暇などない。

 

加算のためにICU所属になったNPは多いのではないだろうか?

 

形はどうあれ、診療報酬に使われる人材になると、採用の幅も広がることは間違いないので、どんどん使ってもらいたい。

 

 

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ありがとう

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わざわざ勤務終わり(正確には勤務中?笑)に港まで走ってきてくれ見送ってくれた。

 

町からは島内でもコロナが収束しきってないので、見送り等は最少人数で横断幕は控えるようにアナウンスされている中こんなにも人の数。指笛やら太鼓やらのド派手な闘牛アンセムで見送ってくれている。さすが闘牛の島。

これが最少人数なら、本気の見送りは凄まじいだろう、、、

 

恒例の紙テープ投げもそういうわけで無かったわけだが、スーパーには普通にテープ投げ用紙テープが売られていた。1個100円也。

 

あれだけ島を出たがった子供たちも嫁もしくしくうるうる涙してた。

 

やはり別れは寂しい。

 

別れは新しい始まり

 

家族で助け合い頑張っていこうと一致団結した。

 

ないものねだりで

何もない島にまた来たいと

 

夏休みなんかで島応援の時には連れてこようと思った。

 

夏休みの旅行の時にはトラベルミン盛っても家族3人船酔いで吐きまくり大変だったが、今回は大丈夫でよかった。

 

実家の両親に会ってから、またフェリーを乗り継いで新天地へ。

 

いつもなら鬱陶しくて文句ばっかり言っていた出発の汽笛も、今日だけは心に染み渡った。

 

 

離島研修のまとめ 応援ナースには言えない離島医療問題のホンネ②

→→→

◆問題点②非常勤医の欠点

問題点①はこちら

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いくら優れた非常勤医が応援に定期的にやってくるとはいえ、あくまで非常勤

非常勤医の特徴として・・・空白の期間(応援外の時間)があるということ

毎週○曜日に応援、毎月第2○曜日に応援などなど、、

非常勤医で成り立つ離島病院の現状を見て初めて気づかされたことがある

 

それは、

離島の医療を支えているのは、優れた非常勤医ではなく常勤の看護師であるということ

(もちろんTherapist、薬剤師等他職種も含めて)

応援に来ている間は、とても心強い味方だが、いったん帰ってしまうとその間の病棟管理は他科の常勤医か研修医が対応をするのだが、術後感染やドレーン管理等々問題は山積。

「手術はしてくれるが、その後どうするの?」

これが、離島では大問題。だからこそ、術前から島外搬送する症例も多い。

 

感染すれば、次回応援の数週間後まで抗菌薬ドーン!(LZD他2剤がっつり)

かといって、研修医等に不在の間の指示を出すこともない

勝手に術後創処置をすれば怒られる

輸血をしないといけないこともしばしば

 

応援医の性格などそんなこんなを全て把握し、いよいよのEMERGENCYを判断しているのは、一番近くで患者をみて、症状から心のケアまでしているのは看護師だ。

常勤医では人数も少なく専門外で、到底すべての患者を把握できないし、研修医はあくまで研修中。自分のことで手一杯だし、入院患者が減ったって応援病院の経営のために一肌脱いだろうとも思わない。

そもそも、研修医が主治医をさせられ、1人で判断する状況が間違っていないか。

助言を求めるのは、1個か2個上の後期研修医だが、もちろん専門外のことは精通していない中、どうにかやらざるを得ない。(これでいいの?)

初期研修医の応援終了後の挨拶では、もれなく「1人でやらせてもらってとても勉強になりました^^」だが、ハタから見れば、これまでの研修が身についているか島の患者がお試し実験台となり、なんとなくできそうだから1人でCV突いてみたり、縫ってみたり、抗生剤を処方してみたり、、、うまくいけば良かったし、うまくいかなかったらまだまだだと思って切り替える。

これは、なんかあったらどうしようと考えれない研修医にも非があるだろうが、大してサポートできる状態ではないのに、研修医を受け入れざるを得ない病院に非があるといっても過言ではない。

 

本来(本島)であれば、術後も主治医(執刀医)が管理し、細かく処置や処方をし、最善の医療を受けて最短の入院日数で退院できる状態だろう。

離島の住民は、そもそも、本島から頭のいい器用な人がわざわざ来て手術をしてくれる だけで感謝している。

その後どんなに治療が転んだって、きっと何日後に来る先生がどうにかしてくれると期待し、適切な治療介入の時期が遅れたことを知らずにひたむきに待ち望んでいる。

最悪亡くなってしまっても、大半の家族が「こんなによくしてくれたんだから仕方ない」と思って文句は言わない。

 

でもこれでいいのかと、島外の医療を知る看護師(応援ナース等)は悩み訴えようのない不満を感じている。

 

じゃあ、我々離島を守る看護師はどうすればいいのか?

病院幹部に文句ばっか言って、常勤医を呼んでこいとだけわめけばいいのか?

 

それは違う。。

他にもやることはある。。

それは、

『もっと勉強して知識や技術を向上させる』こと。

 

救急認定看護師や救急医がRRTで急変の兆候を察知するように、病棟ナースがvital signやPhysical assessmentで「なんか変」を言語化し、医師に伝えること。

検査結果を見て、画像検査を比較し、看護ケアに活かすこと。

傷を見て、デブリードマンが必要な状態や軟膏の変更を提案できること。

 

ただ言われたことをやるだけでは、患者を守れない。

離島ならこの言葉の意味がよくわかる。

我々専門職は更新制度がない永久ライセンスとはいえ、日々自己研鑽を積まなければならない使命を与えられているはずだ。

 

離島にはAPNはいない。

だからこそ、この1年半NPが介入し、これらに関してOJT中心に指導介入を行ってきた【コロナ禍でなければ、もっと勉強会をしたかった】。

医師(大半は研修医で1~3ヶ月で交代)との人間関係も取りづらい状況なため、上記のような病態生理、看護ケア、なんか変に関する相談が多く来るようになった。

 

病態把握を活かした看護展開は、まだまだ難しい。

だが、確実に「なんか変」に対して、視点の変え方やassessment方法は成長したと感じている(と思いたい)。

勉強したいと意欲が出てきた看護師もいる。

 

なにかに特化した看護師ならなんでもいい。

現状課題から言えば、フットケア指導士、認定看護師、心電図検定、、

その特化した分野から、周囲に知識を広めてほしい。

そして、風向きが良いように変わってほしい。

 

結局のところ、ごく一部を除き、島外の人間が離島に『永住』しようとなるのは無理。不可能。

だからこそ、離島医療の発展のために、徳洲会グループは都会で医者を集め離島僻地に派遣する制度で成功した。

でもその応援派遣システムもこうして限界・歪みがある。

結局のところ、ずっといる常勤の看護師に委ねなければならない現状なのだ。

だからこそ、だからこそ、離島の看護師は都会の看護師よりも使命感を高めていってほしい。名札に資格バッジはないけども、都会の看護師よりもデキるナースは多いと思う。

もっともっと上を目指して、患者を守ってほしい。

 

そして少しでも、1人でも、APNの存在意義なんかが伝わっていればいいな・・・

 

 

1年半ありがとうございました。

NP教育では、離島僻地、離島僻地と何度も簡単に言いますが、本当の離島を経験しないとわからない課題がここにはあります。

都会で悩んでいるNP、卒後どうしようか迷っているNP学生、成功して満足しているNPも、一度来てください。

必ず新しい発見があり、自分のNPレベルが上がります。

離島を経験した人とそうでない人の価値観は変わると思います。

一度来たらとても去りにくいですが、ぜひ一緒に離島医療の底上げ、そして日本の医療の底上げに貢献できるように切磋琢磨していきましょう。

 

 

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離島研修のまとめ 応援ナースには言えない離島医療問題のホンネ①

離島NPを初めて1年半

ついに離島を去るときが来た。

殺風景すぎて見飽きた海。。。

見下ろすとウミガメやマンタがいる風景。。。

こんな朝日を拝めるのも残り数日。。。

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思い起こせば、最初は3ヶ月のお試し研修。

家族も移住。

お互い手探りで始め、気づけば1年半。。。

このブログを見て興味を持っていただいた働き方改革に携わる国会議員の先生からわざわざ直接連絡を頂き、島へ視察に来て下さり、意見交換等させていただいたこともありました。

応援して下さった皆さん、心から感謝を申し上げます。

今後は、離島で出会ったNP不在の同グループ内の施設で、離島での経験を活かした都会NPとして、バージョンアップをしていきたいと思います。

そして、定期的に離島応援もさせていただく予定なので、離島NPと兼任で頑張ります。

 

最後に離島医療を経験し感じた、率直な感想と意見を独断と偏見で記載します。

離島スタッフへは、この内容を既にシェアしております。

 

◇大きな問題点◆

①島だから・・・

②非常勤医の欠点

 

◆問題点①島だから・・・

これは、離島だけに留まらず僻地の病院、また都会の病院でもあるかもしれません。

ニンゲンって。。。「やらない理由」を考えるのは大得意ですよね。

物理的な理由で『島だから』となるのは、多少仕方ない部分があるかとは思います。

○天候不良で物資が滞るときのために、在庫を多く抱える【実際、めっっちゃ無駄なものが多い資材庫】

○認定看護師になりたいが、育児中で島を長期間離れることができない【ママさんもめっちゃ多い】

 

ただ、精神的にも『島だから』となってはいけないと思っています。

例えば、

○卒後教育が疎か(目の前の業務が中心で、ケアの質の向上のための研究や学会等に参加しない→新しい知識や医療機器を知らない)

○褥瘡発生後、1週間前後病棟スタッフで対応し、改善無ければ発生報告と相談(監督するWOCN等が不在で、褥瘡発生件数を少しでも減らしたい希望と見てくれる医師が不在だから?)

○多少のインシデントはもみ消し

 

 

ただ、そうとはいっても、モデル病棟、モデルナースがいない現状で、これら長年の怠慢ともいえる島ルールを変えることはほぼ不可能。

だからこそ、誰もメスを入れず、現状維持にしてきた結果がここにはあるといえよう。

 

もちろん、都会と比べれば島ナースの平均年齢は高い。(昨年新人入職者:0人)

年齢を重ねルーティン業務をそつなく熟し安定した収入を得て生活をする、これを変えようとする労力よりは、多少しんどいけどこのままの方が楽だから変えようとも思わないし、そういうものだと納得している。超過勤務が減ると収入が減って困るという考えもあるだろう。

○超過勤務削減のための朝の申し送りの見直しや業務線表の見直し等々

(余談だが、年末年始含む祝日休日の病院には本来休みたがるであろうママさんナースがこぞって勤務している!看護師は島一番の安定した収入?これも島風景。)

 

さらに、これに拍車がかかったいわゆるお局ナースは、なにより【通常】からの逸脱・・・いわゆる【改革・業務改善】を嫌う抵抗勢力となる。おわかりの通り、勉強会や看護研究、QI(quality improvement)などの業務改善には基本参加しない。

我々【NP】も同様に、働き方【改革】の一員であり、お局ナースの業務が変わることに対する嫌悪感は、そのまま【NP】に対する嫌悪感になっていることだろう。

我々【新しい職種】は、開拓者としてその辺の抵抗勢力にも屈しない精神と謙虚さを在学中に植え付けられるため、これくらいじゃへこたれない(戦いに敗れ、病み、フェードアウトしたNPも多く存在するが…)。

ただ、普通のかわいいママさんナースはこんなお局ナースに噛みつかれたらひとたまりもない。高校時代の眉無し金髪ヤンキーのように、関わらない方が身のためだという無言の圧力もあり、行動を起こさないし起こせない。

 

そんな状況は、大概の市中病院ではあるあると化しているだろうが、打開するために本来であれば、新人を1から教育し直し、新興勢力として職場風土を変えることが一番自然な流れだろう(これしか知らない)。しかし、新人がいないので新しい風を吹き込む窓がそもそも小さい。

そんな中、いかにスタッフの意識改革を行い、よりよい医療のため、よりより働き方のために、同じベクトルを向いて進んでいくか。

これが大きな課題。

看護部長になって院内大改革をするくらいのインパクトが必要だろうが、多くの職員を一気に失う可能性が高い(これくらいのことをしないともはや変わらない)。

これらの状況に助言をいただける離島医療改革コーディネーターなどの専門の人がいたら、どうか助けてください。

 

続いて、、、

◆問題点②非常勤医の欠点

 

 

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新しい機序(レアメタル)でカリウムを下げるロケルマ

最後は、ロケルマ 《アストラゼネカ

 

ロケルマは、カリウムを下げる薬

「下げる(lower)」と「カリウム血症(kalemia)」

合わせて「ロケルマ」

発表日は2020年5月20日

 

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ロケルマは、国内初となる非ポリマー無機陽イオン交換化合物の高カリウム血症改善剤

 

これまでの高K血症改善剤・・

ポリスチレンスルホン酸Na(ケイキサレート)も

ポリスチレンスルホン酸Na(カリメート・アーガメイト)は、

陽イオン交換樹脂で消化管内でNaやCaといった陽イオンとKイオンとを交換し、糞便からKを排泄させる(ポリマー製剤)

 

ロケルマは、ジルコニウムシクロケイ酸Na

非ポリマー無機陽イオン交換化合物で、消化管内でNaやHといった陽イオンと、Kイオンを交換し、糞便中からKを排泄させ、消化管内腔における遊離K濃度を下げることにより、血中K濃度を低下させる

 

ロケルマの特殊能力・・カリウム選択性!

Kイオンの直径に近い平均約3Å(オングストローム)の均一な微細孔構造を持ち、消化管内でKイオンを選択的に捕捉し、初回投与開始後1時間から血清K値の低下する模様 

作用機序動画

これまでの樹脂製剤で報告があった『血中2価陽イオンへの影響』だが、選択性が高いことでMgやCaへ影響を与えずKを低下することができるのは素晴らしいし、即効性はうれしい!

適応も、従来の樹脂製剤には、『急性及び慢性腎不全に伴う高K血症』となっていたが、ロケルマは縛り表現のない高K血症となっている点も異なる

希少金属ジルコニウム(Zr)は原子番号40の元素で、名前の由来となった宝石のジルコン(ZrSiO4)は無色透明のものはダイヤモンド類似石として,古くから装飾用宝石として用いられている

 

有効性 【HARMONIZE Global 試験】

日本人を含む国際共同第Ⅲ相試験の補正期治療において、本剤10g を1日3回投与したところ、血清カリウム低下作用は投与1時間後から認められ、投与後24時間で対象患者の63.3%、48時間で89.1%が正常血清K値(3.5mmol/L 以上5.0mmol/L 以下)を示した。

※緊急透析やグルコースインスリン療法等の既存の緊急治療の代替での使用経験はなく、有効性及び安全性は確立されていないため、効能効果に関連する注意には「本剤は効果発現が緩徐であるため、緊急の治療を要する高カリウム血症には使用しないこと。」と設定されている

今のところ、ロケルマだけで対応できる代替療法とまではなっていない様子

 

用法用量は、

【通常開始量】

1回10g 1日3回を2日間(最大3日)

その後は1回5g 1日1回に減量

 

血清Kによって適宜増減

増量を行う場合は5gを1週間以上の間隔をあける

最大1日1回15gまで。

【透析患者】

1日1回5gを非透析日に服用

maxは通常量同量

 

ロケルマの飲み方

1包5g,10gどちらの場合も約45mlの水に懸濁し服用

味・匂いはなし

溶解しないため沈殿する前に服用

沈殿した場合は水を足して飲みきる

水によって膨張しにくい

 

注意点 医薬品リスク管理計画(RMP:Risk Management Plan)

重要なリスク

「低K血症」

本剤投与開始時及び投与量調整時は,1週間後を目安に血清K値を測定する

その後は患者の状態等に応じて

また、レニン・アンジオテンシン系阻害剤,抗アルドステロン剤,利尿薬等、血清K値に影響を及ぼす薬剤の用量に変更が生じた場合、血清K値の変動に注意を要す

 

「うっ血性心不全

K +との交換で Na +が放出されることから、Na 貯留に伴う浮腫やうっ血性心不全に注意が必要

ちなみにロケルマ1g 中にナトリウムを80mg(食塩0.2g 相当)含有するため、1日10g ×3回(計30g)を服用した際の食塩換算量は6g となる(結構な量)

塩分制限が必要な患者では特に注意が必要

(食事は無塩食!!??)

高K血症の原因は概ね腎不全、もれなく降圧薬服用しているのは容易に想像できる・・減塩食ならぬ無塩食なんて無理なんやから、ロケルマ開始したら血圧上がりそう

上がったらRAS系は触りにくいしそもそも切り替えてることが多いやろうから、CCBかα・β遮断薬・・

 

患者さんには、

『手足のだるさ、力が抜ける感じ、筋肉のこわばり、呼吸がしにくい、筋肉痛、夜間頻尿が増す(=低K血症』

『浮腫、動悸、呼吸のしにくさ(=うっ血性心不全

がないか注意してもらう

飲み忘れ時は通常は服用を飛ばし、次回に正しいタイミングで服用するよう指導

 

 

新医薬品は厚生労働省告示に基づき、薬価収載後1年を経過する月の末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている

 

このブログで紹介してきた新薬

ロケルマ・・・2021/6/1解除

ダーブロック/バフセオ・・2021/9/1解除

リベルサス・・・2021/12/1解除

 

と皆さん晴れて全員解除されてます(わーい)

 

 

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