NP向けに書かれた書籍は数少ないのが現状。
医師と看護師の隙間産業な面から見れば、どちらの本も読みながらいいとこ取りしていくのが正解なのかもしれないが、医療系の書籍はなんせ値段が高くどこの本屋にもあるものでもない。
なので、読んで参考になった本をこれからいくつか紹介させてもらおうと思います。
『内科救急 ただいま診断中!mini』
看護師からNPになるのに一番苦労するであろう知識は、なんといっても臨床推論のために必要な診断学ではないだろうか。
数ある診断学の参考書を読み勉強してきたが、医師向けの本はやはりマイナー疾患も網羅しないといけないため、細かく難しい。そして「診断する」ことが初めてな看護師にとってはなんせとっつきにくい。
現時点で僕が考えるprimary care NPの領域は、
初期診療での軽微な疾患。いわゆるcommonな疾患をしっかり鑑別でき治療に当たる、そしてそうじゃない疾患は、適切な時期に適切な専門科にパスする。
これができれば、患者にとっても医師にとっても家族にとってもありがたい存在になり得ると考えている。
このことがまさに盛り込まれた本が、
『内科救急 ただいま診断中!mini』
である。冒頭の緒言から、研修医、僻地医療にあたる医師、そしてNP向けと記載されており、どこまで自分が責任を持ち、どこから医師へ判断を依頼するのかという線引きの参考になるよう、症状や疾患に合わせてわかりやすくフローチャート付きで説明してもらえる。
本も小さく持ち運びにも便利。そして安い。
現場のNPのみでなく、NP学生の実習の参考に、NPはどこまでやれるの?なんていうNPをあまり知らない医師の理解を得るのにも力を借りられる、そんな本です。
参考にしてみては。