離島と都会を行き来する診療看護師のブログ

primary care NPとして離島での道を開拓する

特定看護師と認定看護師

認定看護師はその名の通り、皮膚排泄ケア認定看護師、集中ケア認定看護師等各専門領域を持つ看護師である。

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しかし、特定行為研修の制定後に、日本看護協会は看護師の特定行為と認定看護師のスペシャリティをMIXした新たな認定看護師制度を作成した。

 

どういうことかというと、

 

『皮膚排泄ケア認定看護師 ✖ 創傷管理関連の特定行為』

『集中ケア認定看護師 ✖ 人工呼吸器療法関連・動脈血ガス分析関連の特定行為』

 

といったように、各々の認定看護師の領域に沿った特定行為を実践できるようにしたもの。確かに効率が良いかもしれない。

既に認定看護師の人は、希望があれば追加研修で習得でき、これから認定看護師になりたい人は養成段階から、特定行為付きの認定看護師コースに入学するか、特定行為無しの認定看護師コースに入学するか、選択できる模様(今後は変わるかもしれない)。また、養成校によっても、特定行為に対応している学校もあればそうでない学校もあるようで、受講したいコースと最寄りの養成校が必ずしもマッチするかはわからないといった現状もある。

 

僕たちNPも、決して認定看護師や専門看護師をライバルとしているわけではなく、協力して早期回復を目指したいと考えている。専門領域を持つ認定看護師は、その分野においてNPより深い知識と経験があることも多く、専門分野に関しては認定看護師から教えてもらったり、全身状態や治療計画に関してはNPから伝えたりといったところで双方で補完し合いながら協力していくのが理想。

NPの中には、認定看護師から進学してきている人もいて、NPの全身状態を診る臨床推論能力と専門分野の専門知識を併せもつ、専門診療科出身の総合診療科医のような看護師もいてとても勉強になる。

 

僕は実際、皮膚排泄ケア認定看護師と共に仕事をしたことがあるが、異動したばかりの僕に認定看護師から多くのアドバイスを頂き、とても助かった経験がある。

 

具体的には、普段医師の陰圧閉鎖療法:NPWTの装着、交換の介助をしている認定看護師に介助について頂き、NPWTの交換をその施設なりのやり方で行ったり、褥瘡外来で対応している認定看護師から、軟膏や被覆剤の対応で可能な褥瘡は認定看護師が診て、デブリードマンが必要な褥瘡はNPにコンサルトといった感じ。

 

NPとして経験やスキルが身についてくれば、医師の視点からも看護師の視点からも患者を捉えることができるようになり、チーム医療の中心にNPが立ち、多忙な医師と多忙な認定看護師を効率よく活用しタイムリーな医療を提供できる、

そんなチーム作りをしてみたい。(NPは時間を持て余しているという意味ではない)

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