気道確保時に頸部を圧迫している場面を見たことがある人は多いだろう
どちらも頸部を圧迫する方法だが、目的が違う上記2法を説明
輪状軟骨圧迫はクリコイドプレッシャーまたはSelick法という
Selick:セリックさんが始め、輪状軟骨(cricoid)を圧迫するためこう呼ばれる
目的は、誤嚥防止
主に麻酔迅速導入時に用いる
意識が消失したら直ちに輪状軟骨を圧迫するため、事前に位置を確認
手のひらを胸骨の上方に位置させ、第1指と第3指を輪状軟骨の両端に、第2指を軟骨の中央部に置くことで輪状軟骨全体に圧を加える
弱すぎると誤嚥を有効に防げない
理想は30N、約3kg
BURP法
後方、上方、やや右側に圧迫するという意味の
backward upward rightward pressureの略で、甲状軟骨に圧を加える
目的は、喉頭展開時に声門が十分観察できないときに観察しやすくするため
BURP法では甲状軟骨を圧迫するため、誤嚥を防げないことに注意
圧迫する部位、力加減、圧迫方向に微妙な違いあり