上気道閉塞には3種類
1.舌根沈下による閉塞
仰向けになると舌が落ち込み、中咽頭を閉塞
上気道閉塞の1/3程度の原因
2.軟口蓋による閉塞
遮断し鼻呼吸を閉塞
3.喉頭蓋による閉塞
意識がなくなり菌の緊張が低下すると、
喉頭蓋が倒れて声門にふたをし続け上気道閉塞に
気道確保の種類と特徴
気道確保方法は3種類
①フェイスマスクを用いた方法
②声門上器具を用いた方法
③気管挿管
上気道閉塞と誤嚥を防ぐ効果に差がある
①フェイスマスク
簡単だが、上気道閉塞と誤嚥を防げない
②声門上器具
気管チューブとフェイスマスクの中間
「口腔、咽頭あるいは食道上部に挿入して換気を可能にする器具」
上気道狭窄の3大原因を全てバイパスし換気可能にする
挿入時筋弛緩薬の投与は必須ではない
呼吸ガスの漏れをある程度防げる
声門と気管に接触せず気道反射を誘発しにくい
誤嚥を防げない
咽頭痙攣や外部からの圧迫で換気ができない
気道内圧が高いと陽圧換気中に麻酔ガスが漏れる
③気管挿管
上気道閉塞、咽頭痙攣、気管上部での閉塞も防止できる
カフによる完全ではないが誤嚥防止可能
激しい咳反射が起こると血圧、頭蓋内圧、眼圧が上昇
声門や気管を損傷する危険性もある
これらを踏まえて気道確保を選択する必要がある
発想を変えて、気管挿管が必要なのは以下の2点とすると覚えやすい
Ⅰ誤嚥の危険性のある場合
全身麻酔中に誤嚥の可能性が高いと予測された場合、カフ付きの挿管チューブが選択
例:フルストマックの患者
消化管に通過障害のある患者
妊婦
大きな腹部腫瘤
病的肥満
Ⅱマスク換気が困難となる危険性がある患者
フェイスマスクや声門上器具を介した換気中に気道閉塞を起こす危険性がある場合
例:咽頭浮腫や縦隔腫瘍など
マスク換気中に上気道閉塞を防ぐ方法 3つ
⑴下顎挙上
⑵エアウェイ
経口エアウェイ 舌根沈下をバイパスして換気可能に
経鼻エアウェイ 軟口蓋をバイパスして換気可能に
経口は舌を咽頭後壁に向かって押し込まないようにし
経鼻は鼻粘膜損傷に注意する
導入時にマスク換気が困難な場合、下顎挙上
麻酔深度が十分になれば経口エアウェイを
術後の上気道閉塞には固定制のよりより経鼻エアウェイを挿入
経口エアウェイは咽頭反射や嘔吐の可能性のある場合は禁忌で麻酔深度が十分の場合に使用可能
経鼻エアウェイは頭蓋顔面外傷では禁忌です