適切なトラブルシューティングができてこそ、その実践を任せられるし、信頼を得ることができる。
麻酔も同様
特に麻酔は生死に直結する業務で有り、専門性が特に高い。
その中で、まず1例
『咽頭痙攣』
咽頭痙攣とは、、、
喉頭痙攣声門閉鎖筋の攣縮のため反射的に声門開大障害をきたした状態をいい,換気困難から窒息状態となる。食物や異物による喉頭刺激,破傷風,テタニー,溺水,浅麻酔下での気管挿管・抜管などが原因となる。また精神的背景が誘因となることもある。バッグバルブマスクでは換気不能である。
筋弛緩薬により喉頭痙攣は消失し,マスク換気も可能となるが,気管挿管あるいは外科的気道確保による迅速な気道確保が必要となることがある。
なんと恐ろしい。。
集中治療は救急医療に関わるスタッフなら一度は経験した、見たことがあるであろう、気道確保困難症例。
みるみるSpO2が低下していき、慌ただしく頭下で換気している医師の努力はむなしく、心拍数も伸びていく。。
全身麻酔の導入でも十分起こりえる。
それも小児で多いとのこと。 ただでさえ小児は難しいのに。
喉頭展開した時、そこにはがっちり閉ざされた声帯をイメージできるだろうか
まさに開かずの扉
それをこじ開ける方法をいくつか紹介
対応方法
①8%リドカインスプレーで声門の表面麻酔
これで少し扉が開けば挿管チューブをねじ込む
②筋弛緩薬
最もオーソドックスな方法だろう。筋弛緩で少しでも声帯を緩ませ挿管
③心停止をまつ
それでもダメな場合、、、
輪状甲状切開も手段だが、物品の問題やそもそも小児では禁忌
その際は、一旦心停止を優先する方法があるというのだから驚きだ
心停止直後に声門は緩み挿管が可能になるとのこと
手順としては、換気困難→喉頭展開→心停止→声門が緩む→挿管→心臓マッサージ
戻らなかったらしゃれにならないが、換気困難な場合ではいずれ心臓は止まる。止まったら通常はCORD BLUE!
ACLSを発動させパニックに陥るが、パニックに陥るなと言うメッセージかもしれない。
心臓が止まってからも光はある。逆に気道確保できるのだから。
気道確保できれば蘇生率もあがる。
気道確保困難症例の心停止を経験した際は、諦めないで!今なら挿管できるかも!と思って救命させましょう。