離島と都会を行き来する診療看護師のブログ

primary care NPとして離島での道を開拓する

離島NPの位置づけの模索②

落とし穴の正体

f:id:nurseandnurse:20210506201614j:image

それは、

  

【無診察治療等の禁止】

『医師の診察』が行われてからではないと、医師法第20条違反

 

この原則があることから、現在の診療看護師の肩身の狭さが伺え、医師会の反対勢力のカケラがここに存在する。

あくまで、診療看護師は、海外の様に自立するのではなく、医師のメディカルコントロール内で・・・

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

これでも都会なら特に大きな問題は無い。

過去に述べているが、

  • 毎朝回診で医師と一緒に患者の状態を確認できている
  • チームで患者の情報を共有している
  • 電話すれば、誰かしら指示をもらえる医師が電話対応してくれる 等々

 

しかし、離島では、

▲チーム制をとっていない施設が多い(ヒトが少ない)

▲往診や非応援日で不在なため指示を仰げない

 

そのため、法律を遵守した動きをするためには、

現場Nsが異常の発見→診療看護師に相談→患者の確認→指導医・主治医に確認→

→→→指導医・主治医どちらかの診察→診療看護師が介入することの許可・指示→診療看護師による処置→処方(代行)→継続処置指示→指示医師に報告

が必要。

【患者の確認】に相応の時間を要し、

【指導医・主治医に確認】がどの程度時間を要すかはその日次第(最悪翌日以降に)

 

イムリーに動くことができるのが診療看護師の強みなはず。。。

→皮膚トラブルの確認→処置→処方→処置内容指示→医師に報告

ができれば、より早く患者の苦痛が取れるかもしれないし、傷が早く治るかもしれない

 

時間がかかる診療看護師よりも、空いている不慣れな医師に相談して、経験的治療として間違った処置をしていたら、かえって創傷治癒が遷延してしまうかもしれないし苦痛は改善されないかもしれない

 

 

いくら治療プランが頭に完成していても、そこは医師と看護師の違いで、ここまでしてはいけないのが現行法なのである(じれったい)

 

いかに、現行法内で問題なくタイムリーな業務を行うか。。。

提案1:回診やカンファレンスの文化を作り、医師―診療看護師―その他医師で患者情報を共有

提案2:皮膚トラブルに不慣れで不安な医師は、診療看護師へ相談するというルール設計

提案3:院内不在時の連絡先(指示医)を常に確保(指導医不在時の代理医師)

 

 

 

離島医療問題ポイント

 

  • 離島は医師が少なく、それぞれの医師の専門分野も偏りが生じている

  (まんべんなく存在している都会の贅沢さを思い知る)

 

  • 現場の看護師は、各医師の能力を常に意識している

  『この医師に確認しても満足した見解を得られないだろう』

  『    〃     この程度の苦痛は除去できないだろう』

 

  • 診療看護師が医師の診察を待たずして診察や治療を開始してはならない

  ※各種検査は概ね認められている

(手順書を作成していても、病状の範囲は患者1人1人に特定される必要があるため、結局包括的指示ではなく具体的指示となる)

 

  • 診療看護師をよりタイムリーに活用するためには、チームで患者の状態を常に共有し、今後の変化を予測することと、予想外の事象が発生した際は、診療看護師に指示をする医師の確保が重要

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com

 

 

www.rito-np.com