各施設、指導医毎に様々な使い方があるだろうが、当院の師匠の型を紹介。
※点滴抗菌薬使用開始前は必ず血液培養始め培養提出を忘れずに!
○Cephem系
第一世代 CEZ:セファゾリン
特徴:MSSAに100%感受性
MSSA sepsisに使用するため、尿路感染症にはCTMまでde-escalationする
使用例:表皮感染症
第二世代 CTM:セフォチアム
特徴:MSSAに90%感受性 耐性の可能性有りMSSAには使用しない
使用例:尿路感染症
第二世代 CMZ:セフメタゾール
特徴:横隔膜上下嫌気性菌、GPC、大腸菌グループ(GNR)に効果あり
ESBL株にも感受性が保たれていることが多い
第三世代(緑膿菌✕) CTRX :セフトリアキソン
特徴:スペクトラムが広い
BLNARに効果あり 髄液移行性○ 胆泥形成
使用例:細菌性髄膜炎、入院を要する市中肺炎のempirical therapy
第三世代(緑膿菌○) CAZ:セフタジジム
第四世代 CFPM・セフェピム
特徴:第一世代CEZ+第三世代CAZ ほぼカルバペネム
使用例:FN(発熱性好中球減少症)、院内肺炎
PCG:ペニシリンG
溶連菌に対して殺菌的に作用 かなり効く
PSSP(ペニシリン感受性肺炎球菌)には通常800万単位静注
PISP(ペニシリン中等度耐性肺炎球菌)にも1200万単位静注で治療可能
PRSP(ペニシリン耐性肺炎球菌)にはダメ
※100万単位にカリウム1.53mEq
800万単位=K12.24mEq 1200万単位=K18.36mEq
電解質異常や静脈炎に注意
ABPC:ビクシリン
使用例:尿路感染症(E-coliならABPCへde-escalation)、リステリア
ABPC/SBT:ユナシン
特徴:GPCに加え横隔膜下嫌気性菌、GNRに効果あり
緑膿菌には無効
使用例:入院を要する肺炎、尿路感染症のempirical therapy、腹腔内感染症
TAZ/PIPC:ゾシン
尿路感染症
グラム染色→GNRのみ・・・第二世代セフェム CTM
→GPCもいる・・・ABPC/SBT