Primary careにおいて、アメリカNPも重要な役割の一つ、ワクチン接種
65歳以上の高齢者は、肺炎に罹患する確率が増加する。
そこで重要になるのが、肺炎球菌ワクチンである。
本邦において肺炎球菌に対して、現在2種類接種することができる。
●23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(商品名:ニューモバックス)
65歳以上の方で、定期接種費用の一部を公費で負担できる
23価とは23種類の血清型に対応しているということ
定期接種(65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳)または 任意接種
5年経つと効果が弱まるので、5年ごとの接種が勧められている。
●沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(商品名:プレベナー)
任意接種
ニューモバックスとは違う13種の血清型に対応
免疫記憶がつくので、1生1回接種でOK
元々小児定期ワクチン(生後2か月から6歳未満)が高齢者に適応拡大
成人では筋肉注射
守りが増えたほうがいい。この2つを接種することでより予防できるはず
65歳以上
糖尿病
慢性心疾患
慢性肺疾患
などの基礎疾患があると、 肺炎にかかるリスクは更に上昇する。
特に気管支喘息や肺気腫(COPD)、間質性肺炎などの呼吸器疾患をもともと患っている方には、必ず接種を勧めるべきである。プレベナーは現在助成はないが、一生分の投資と説得し生活保護の高齢者にも大体10000円準備していただくよう試みるべきである。
①65歳以上の方で定期接種のニューモバックスを既に接種している人
2回目のニューモバックスの前にプレベナーを接種(ニューモバックス接種後1年以上経過して)
プレベナー接種後半年以上経過すれば、 いつでも2回目以降のニューモバックスの接種は可能(2回目のニューモバックスは前回のニューモバックスから5年以上経過して)
②65歳以上の方で定期接種のニューモバックスをまだ接種していない人
定期接種年齢(65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳)であれば、 定期接種であるニューモバックスを先に接種。
ニューモバックス接種後1年以上経過したら、プレベナーを接種。
定期接種年齢以外の人は、先にプレベナーを接種。
その後半年以上経過してから、定期接種のニューモバックスを接種。
冬季のインフルエンザワクチンの接種もお忘れなく。
◆おまけ◆
このままコロナが広がれば、新型コロナウイルスのワクチンも肺炎球菌ワクチンやインフルエンザのワクチン同様の扱いになるのかも。ただ、サイトカインストームやら安全性やらの問題で医療者優先となっても少し様子みたい今日この頃。。