離島と都会を行き来する診療看護師のブログ

primary care NPとして離島での道を開拓する

ラクナ アテローム血栓性 心原性

脳梗塞の分類について

 

僕もそうだったが、この3つ。

理解しているようで、理解できていない。

 

なので、《回診でサラッと答えれるように》まとめました。

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ラクナ梗塞】

小さい血管(穿通枝)が梗塞

 

【アテローム血栓脳梗塞

太い血管が動脈硬化で閉塞・・・pattern 1

狭窄部位がショックや貧血で血流低下・・・pattern 2

プラークが破裂して末梢へ飛んでいく・・・pattern 3

 (いわゆるA to A)

 

【心原性脳塞栓症】

不整脈により血栓が飛んできた

 

上2つは抗血小板薬、一番下は抗凝固薬。

そういう話しではない。

 

ここで重要なのは、血栓性か、塞栓性か。

 

血栓性と塞栓性の違い★

血栓

時間をかけ徐々に狭窄、閉塞へと至るため、その時間に主に“皮質”を守るため、側副血行路(いわゆるコラテ:collateral circulation)が発達。

 

塞栓性(いわゆるエンボリ:Embolism)

こっちはコラテ作る時間なし!

 

ラクナ・アテロームのpattern 1+2 は、皮質症状が出にくい。

 こうなることを予測して、もうバイパス済だから

 

⇒アテロームのpattern 3と心原性は、がっつり皮質症状(OUT)

 こんなことになるとは。。。

 

じわじわつまるか、一瞬でつまるか が重要

 

 

皮質症状を調べてみた。wikipedia先生

 皮質症状とは、大脳皮質が傷害された場合に起こる症状である。脳の機能は局在化しているためこのような症候になると理解されている。

 前頭葉障害

精神障害、原始反射、運動失調、錐体路症状、運動失語を前頭葉徴候という。・・・

 頭頂葉障害

複合感覚障害が有名。二点識別覚。・・・

 優位半球の各回障害・・・

 側頭葉障害・・・

 後頭葉障害・・・

 

まぁたくさん。

でも重要なのは、最低3つと教えてもらった。

1失語 2意識障害 3半側空間無視

 

これならいける。ここからいこう。

 

脳外科Dr曰く、

ERで対応の脳外科医以外(NP含む)から、相談の際、

「麻痺があります。」

はたいした情報じゃない。

脳梗塞なら麻痺があって当たり前。

それよりも、この3つの皮質症状があるのかないのかが知りたい。

あるならギアを上げてくれるそう。

 

良いことを聞いた。

上手なコンサルトもNPに必要なスキル。

依頼する医師のギアが少しでも上がるように電話しよう。

 

もちろん、発症時間もt-PA血栓回収に必要な大事な情報。

 

あと、脳梗塞に対する武器MRI.

みんなが早くみたいDiffusion!! 拡散強調画像:Diffusion-weighted MRI

2週間以内の脳梗塞は細胞性浮腫のため高信号に。

 

高信号がどこかな~で出なかった場合。

脳梗塞じゃなかった。  ではないらしい。

 

FLAIR!fluid-attenuated inversion-recovery

通常早くて移らない血管だが閉塞血管だと高信号になる。

発症2時間以内の超急性期脳梗塞にはこっち らしい。

 

神経内科は深いなぁ、まだまだ勉強しないと。。

高齢者の THE common disease .

脳梗塞は押さえたい。